心理臨床コース
現在の学校現場では、いじめ、不登校、ひきこもり、非行、虐待、発達障害など、子どものこころに関するさまざまな問題に対応することが求められています。『心理臨床』コースでは、教科を教える力だけではなく、子どもの内面についても理解する力を身につけることを目指しています。「こころ」の問題は実に多様であり、さまざまな悩みや症状となって現れます。本コースでは、子どもたちのさまざまなこころの問題を理解し、解決できるように援助する心理療法の理論と技法について専門的に学ぶことができます。学校現場での教育相談や生徒指導に生かすことができる専門性を身につけることを目指しています。
本コースでは学部を卒業するだけでなく、大学院修士課程を通した複数のルートから選択ができます。1つ目は、希望する教科の免許を取得することはもちろん、カウンセリング技法をはじめ、子どもたちとかかわる力を身につけ、学校現場で学級経営に活かす【教員】のルートです。2つ目は学部の心理学の学びをさらに高めるために【大学院修士課程に進学】するルートです。このなかにはさらに選択肢があり、修士課程を終えて教員となる場合、修士課程で臨床心理士養成カリキュラムを終え、修了と同時に受験資格を得る場合があります。教員免許と臨床心理士資格の2つをもった教員として、あるいは臨床心理士として働きます。さらに、学部で小学校教諭一種免許に必要な単位に加え、公認心理師対応の指定科目を履修し大学院修士課程の公認心理師養成カリキュラムを終えて、修了と同時に国家試験の受験資格を得る方法もあります。こちらも心理面で高度な知識と技能を有した教員として、あるいは公認心理師としてさまざまな分野で活躍できます。大学院では臨床心理士と公認心理師の2資格の受験資格を得ることも可能です。
教員はさまざまな現場での経験豊富な臨床心理士の有資格者であり、実践に基づいた指導を行っており、充実した実習をはじめ、高い評価を得ています。学校現場だけでなく、教育関連あるいは医療保健、福祉、司法・矯正、産業労働分野とさまざまな場で活躍できる人材育成を目指しています。